石黒ギャラリーは1920年頃、初代石黒久呂が刀商の第一人者として金沢で頭角を現したことに始まります。金沢は前田利家をはじめとする歴代加賀藩主の庇護のもと、茶道美術を基盤にさまざまな文化・美術工芸品が栄えた地域。そのような歴史的背景のもと、取扱い品目を古美術全般にまで広げた2代目久義は、初代より受け継いだ地盤を生かしつつ、拠点を金沢から東京に移し、特に書画を得意として、長年、数々の優れた古美術品を扱ってまいりました。
当代で3代目となる石黒ギャラリーは、創業100年を控えた2012年4月11日、創業以来多くのお客様の信頼にお応えしてきた確かな目と培ってきたノウハウをベースに、石黒ギャラリーからほど近い青山の根津美術館に面する地に、日本の美術品の代表ともいえる「茶碗」を主に扱う「Arte Classica by Ishiguro Gallery(アルテクラシカ)」をオープンさせました。フラッと立ち寄りやすい雰囲気の店構えと、「抹茶に親しむ会」「茶碗に親しむ会」なる、いにしえの茶碗で抹茶を喫する日常がある暮らしの素晴らしさを提案する催しを定期的に開催するなど、石黒ギャラリーとは異なるアプローチで、古美術(江戸時代もの)に加え、現代作家とのコラボレーション茶碗もお取り扱いしております。石黒ギャラリーはアルテクラシカとともに、これからも、「所有したくなる古美術品」を取り揃えてまいります。